Environment 環境

TNFD提言に沿った取組み

TNFD提言に沿った取組み

当社グループは、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の取組みに賛同し、2023年11月にその活動を支援するTNFDフォーラムへ加盟しました。TNFD提言に沿った自然関連の情報開示準備を進め、ステークホルダーの皆様との信頼関係の強化に繋げていきます。

TNFD ロゴ

基本的な考え方

当社グループでは、「環境ビジョン2050」の中で、自然共生社会への貢献として、原材料も含めたバリューチェーンマネジメントを通じて、生態系への影響を最小化することを掲げています。事業活動による生物多様性への影響を認識し、気候変動のみならず生物多様性についての取組みを開始しました。生物資源や水については、“地域”によってその特性が異なります。そこで、TNFD開示フレームワークで示されたLEAP (Locate,Evaluate,Assess,Prepare) アプローチなどを参考に、試行的に実施しました。

TNFD 「LEAPアプローチ」に沿った評価

「LEAPアプローチ」とはTNFDによって策定された、自然関連課題を評価・管理するための統合アプローチです。以下の4つのフェーズの評価があります。評価の際には、TNFDの推奨ツールを使用しました。

  • 自然との接点を発見する「Locate」
    国内外の主要製造拠点を対象に位置情報を把握し、TNFDが設定した5つの基準「保全の重要度」「生態圏の完全性」「生態系の完全性の急激な劣化」「水ストレス」「依存影響の大きさ」に沿って評価を実施しました。また、サプライチェーンについては公開されている国・地域・位置情報を元に評価を実施しました。結果、優先地域として2つを特定しました(国内1地区、サプライチェーン上流原材料採掘地域)。
  • 依存関係と影響の診断「Evaluate」
    自然に与える依存・影響を推奨ツールで試行的に評価しました。結果、非常に大きな影響があるのはサプライチェーン上流の陸域土地利用および水利用でした。ただし、ツールでの評価は、当社グループの事業が属する分野における関連学術論文や研究結果の情報を踏まえた、あくまで暫定的な評価であり、当社グループの実態に必ずしも則したものではありません。生物多様性の評価には、地域特有のリスクの評価も含めた総合的なアプローチも必要です。今後もデータの収集と分析を強化し、多様なステークホルダーとの連携を深め、継続的に評価を進めます。
  • 重要なリスクと機会の評価「Assess」
    自然関連のリスク・機会を簡易評価しました。リスクとしては主要原材料に関する環境規制の強化および対応に関わるコスト増加、機会としては環境配慮事業・商品の創出拡大が挙げられます。今後は地域特有の生産地との分析も加え、自然関連リスクの回避・軽減に向けた取組みを推進します。
  • 対応し報告するための準備「Prepare」
    当社グループは環境ビジョン2050、環境目標2030をもとに、脱炭素社会、水・資源循環型社会、自然共生社会への貢献に取り組んでいます。また、持続的な事業発展のためには、調達先を含めたサプライチェーン全体でCSR(企業の社会的責任)に取り組むことが重要であると考えています。パートナー注)の皆様とともにCSRの推進に取り組んでまいります。

注) 当社グループでは、お取引先様を、価値を共創する「パートナー」とお呼びしています。

今後の取組み

自然関連リスクの評価は、現時点では簡易的な検討にとどまっています。“地域”によって特性が異なるため、今後は、地域の実態把握やシナリオ分析を検討します。また、実際の事業活動による自然への影響の調査を進めます。これらの詳細調査と合わせて、TNFD提言に基づいた14項目の開示に向けて、内容を充実させていきます。

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