2021年に人事制度を改定し、目標管理制度の運用見直しを行いました。「チャレンジの促進」「シンプル&オープン」「人材育成」をコンセプトとし、個々人の目標達成を上位方針の達成と業績向上につなげることを目指して、部や課の方針と個々人の目標管理の連動を強化しています。
具体的には、組織目標設定時のメンバーの参画、資格ごとの役割期待を踏まえた「重要度」や「資格相当度」の設定、部門内での目標ランクの基準をあわせる調整会議の実施などを行っています。2023年度に実施した2022年度期首目標面談に関するアンケート調査では、90%以上の従業員が自身に求められる目標のレベル感が「把握できた」あるいは「概ね把握できた」と肯定的に捉えています。
「人権・労働慣行」のリスクに対して、人権尊重に対する企業の責任を果たすため、「古河電工グループ人権方針」に基づき、人権を尊重した事業活動の推進、人権デューディリジェンスを実施しています。また、内部通報やコンプライアンス意識調査の結果を分析し、必要な改善策を実施しています。
労務分野におけるリスク低減に向けては、グローバルでは当社グループが進出している各国の法令に基づいた労務コンプライアンスの遵守状況確認のためのチェックリストを作成し、グループ全体での労務リスクを定期的に確認する仕組みを確立しました。また、国内ではグループ会社の人事担当責任者が集い、当社グループにおける人事・労務に関する取組みの方針や課題を共有する場を年2回開催し、連携強化に努めています。
当社では、労使双方が誠意を持って話し合いを尽くすことを労使対話の基本姿勢としてさまざまな課題を解決するとともに、労使の相互理解に努めています。公式での意見交換の場として、1952年度から70年以上にわたり、年2回の「中央経営説明会」を実施しています。説明会には労使双方の代表者が参加し、事業環境や経営状況、時事的なテーマに至るまで、幅広い事項に関して積極的に意見を交換、情報を共有しています。また、「人事制度検討委員会」「時短検討委員会」など、就労環境整備を目的とする各種の委員会においても日常的に労使が話し合っています。これらの話し合いを通して、制度の改善やコンプライアンス対応のモニタリング機能強化など、各種の課題の解決に取り組んでいます。